モンキーポッドダイニングセットその③

またまた、日にちが経ってしまいましたが、続きです。

テーブルの天板とベンチ座面の板接ぎをします。

どちらも厚みは55ｍｍで仕上がりました。

なかなか厚い天板と座板です。

天板は3枚接ぎです。

まずはそのうちの2枚を接ぎ合わせます。

接ぎ合わせ面にはサネになるビスケットを入れる溝が彫ってあります。

厚いので2枚並べるダブルビスケットです。

接着剤はウレタン性のタイトボンドです。

水分と反応する事で硬化します。

接ぎ口の片側には水を、もう片側にはボンドを塗ります。

ビスケットの溝にもボンドを入れ、ビスケットを入れ接ぎ合わせます。

これをクランプで締めてゆくのですが、耳付の方は角度がついているので、

このままでは締める事が出来ません。

クランプをかける箇所ひとつひとつに合った角度の冶具を挟んでクランプで締めます。

耳付でない場合は組立機で機械の力を使って締めるのですが、これは手で絞めつけます。

ベンチの座板も同じように接ぎ合わせます。

こちらは2枚接ぎで、やはり方耳付きです。

天板は後1枚はぎ合さなくてはなりません。

2枚で接いだ板の圧着が終わったら、はみ出した接着剤をきれいに取り除き、

もう1枚を同じように接ぎ合わせます。

天板は両耳付なので、今度は両側に冶具を付けます。

これで板接ぎは終了です。

はみ出した接着剤をきれいに取り除き、天板を指定の長さにカットします。

耳付なので基準となる面が無いので、両側を平行に切れる様に冶具に乗せてカットします。

天板の裏面に反り止め金具を埋め込むための溝を彫ります。

反り止め金具はコの字型なので、コの字型の溝が彫れました。

天板と座面の耳をきれいにサンディングし、傷や虫食い穴のパテ埋めをし、

面取りをして、また最後にサンディングをしました。

オイル塗装をします。

天板はベーシックオイルとグロスオイルの2回塗りです。

座面の方が色が濃いですね。

どちらもきれいな木目が浮かび上がりました。

塗装が乾いた天板の裏面に反り止め金具を付けました。

後は脚の加工に入ります。

タグ：モンキーポッド 座面 板接ぎ 天板

モンキーポッドダイニングセットその②

前回よりずいぶんと時間が空いてしまいました。
製作は進んでいたのですが、ブログを書く方が滞っていました。

実は右肩（利き腕）の50肩をこじらせて、パソコンのマウスを持つのも腕がだるく、
また、痛み止めの薬の副作用で、日々眠気と倦怠感と戦っていました。

まだ、完治していませんが、マウスを長時間動かせるくらいには回復しましたので、

ようやく続きが書けます。

天板とベンチの座面の板をある程度削って木目が出て来たところで、

お客様にどちら側を表にするか見ていただきました。

天板の裏表です。

ベンチの座面の裏表です。

皆さまはどちらがお好みでしょうか。

ベンチの座面の板が多少未乾燥な個所もあり、

まずはダイニングチェアから作ります。

部材の削り出しやホゾの加工は同じチェアで何回も書いてきたので割愛します。
後足部分の組立です。何とか全てモンキーポッドからとれました。

組んだ前足と組み立てます。

2脚組み立てました。

座面を接ぎ合わせます。3枚接ぎです。

接ぎ合わせた座面を成形します。

脚と座面をオイル塗装し、コーナーブロックを取り付け座面を取り付けたらダイニングチェアの完成です。

ウォールナットのテーブルに合わせてみました。

違和感ないです。

10月は長雨でしたが、ベンチの材もだんだん乾燥してきたので、作業に入っています。

只今、天板とベンチの座面の接ぎ合わせ準備中です。

タグ：ダイニングチェア モンキーポッド

モンキーポッドダイニングセットその①

次はモンキーポッドでダイニングセットを作ります。

お客様より、予算内で、出来れば色の黒っぽいウォールナットやモンキーポッドなどの木でダイニングセットが欲しいとのご要望を受け、掘り出し物の材を探していました。

正直ご予算内ではそれらの樹種でのダイニングセットは無理かなと思っていました。

知り合いの材木屋さんにいろいろ尋ねたところ、

ありました。破格のモンキーポッドが。
割れはあるものの、使えれば儲けものです。

サイズだけ聞いて、ダイニングセットが取れるかなと思い、お客様に部材が取れればご予算内で製作しますとの旨をお伝えしました。

ご興味を持っていただき、お客様と一緒に材を見に行くことに。

大きな板が2枚


両端から割れが入っています。


表面を削ればこのような木目が浮かび上がるはずです。


お客様の承諾も得て、この板でダイニングセットを作る事になりました。

工房に材を運びました。


木目がよく見えるように表面を少し削ってみました。

この板は割と木目が素直です。
割れも比較的まっすぐ入っていて使いやすそうです。
ただし白太の巾が多い。


こちらの板は木目が曲がっています。
割れも斜めに入っているので天板の板は十分取れそうにありません。
でも白太は少ないです。


耳もうまく利用して一枚板風のこのようなダイニングセットが作れそうです。


割れがかなりあるのですべての部材が取れるか心配です。

木取りを始めました。
天板の部材をまず切り分けます。
1枚の板から木目を続けるように取りたいので、木目が素直な方から天板の板を取ることにしました。

短い木口割れがある端を少し丸鋸で落とします。


木口の断面です。


天板の材を切ってゆきます。


仕上がりの長さは1500、巾は約800の予定です。
長めに取っています。


真ん中の割れの部分を切り離します。


天板になる材が取れました。
まだ一回り大きいです。


残りの板からとれるだけの部材を取って行きます。


丸鋸を使って扱いやすい大きさに切り離しました。
天板以外の材です。




思ったより割れの割合が大きく、テーブルとベンチの貫板と、椅子の後ろ幕板は取ることはできませんでした。
それらは他の木でやります。

タグ：ダイニングセット モンキーポッド

ウォールナットビーン型テーブルその⑤

足を組み立てました。


天板の2回目のオイル塗装をしました。




塗装が乾いてから、天板に反り止め金物を取り付けました。




裏返したまま、足を取り付けました。

完成です。

 

タグ：ウォールナット テーブル

ウォールナットビーン型テーブルその④

天板をさらに板接ぎします。
ちょっとぼけてしまいましたが。2枚接ぎの物と3枚接ぎの物を接ぎ合わせました。

その後最後の板接ぎです。


足の角のアールを切り出します。


面取りとサンディングが終わりました。


組立前に脚部分の塗装をしました。
接着剤の付く部分にはマスキングテープを貼ってあります。




塗料が十分にかわいてから組立をしました。


さて天板を仕上げてゆきます。
接ぎ合わせた板のはみ出した接着剤をきれいに取って、
裏面に反り止め金物を付けるための溝を彫りました。


型板に合わせて書き入れた線に沿ってバンドソーで大まかに余分な部分を切り落としました。


型板を裏面から固定して、手持ちのルーターで型板通りに余分な個所をそぎ落としてゆきます。


きれいに型通り成形できました。




表と裏に大きめの面取りをしました。


サンディングをして1回目のオイル塗装をしました。

ドイツ製プラネットジャパンのクリアオイルのベーシックオイルです。
下塗りになります。


上塗りには水や熱に強い同じプラネットジャパンのグロスクリアオイルを塗ります。

もうすぐ完成です。

タグ：ウォールナット テーブル

ウォールナットビーン型テーブルその③

足部のほぞ穴加工をします。

足に幕板との接合部のほぞ穴をあけます。
市販のドミノチップの穴２か所と自作の大きなドミノの穴1か所。


幕板の方にも同じようにあけます。


組み合わせるための欠き込みを幕板に入れ、

補強板の入る溝も幕板に彫ります。

幕板と補強板の加工が出来ました。


組み合わせるとこのような形になります。


足を角度切りします。


天板を接ぎ合わせます。
ビスケットと呼ばれる実を入れる溝をダブルであけてあります。

一度に全部接ぎ合わせるのではなく、2枚、2枚、3枚に分けます。

左の2枚と、右の2枚、


この3枚をまず接ぎ合わせます。


接着剤とビスケットを入れて3組同時に組立機で圧着します。


足部分を組み立てます。


接着剤とドミノを入れて、


直角にクランプが締められるように角度に切り落とした木を当てて、


クランプで締めます。
漏れ出した接着剤をきれいにふき取って、


1組出来ました。


もう1組も同じように組み立てました。


足の角のアールはこの後成形します。

タグ：テーブル ウォールナット

ウォールナットビーン型テーブルその②

天板の型板を作ります。
図面に５ｃｍ方眼を描き込みます。


型板にも５ｃｍ方眼の線をひき、型を映します。
周りのいらない部分を切りとってゆきます。

ジグソーで少しづつ切込みを入れ、


バンドソーで線に沿って切り取ります。


周りを滑らかにサンディングして型板の完成です。


足の部材を厚みに削りました。
コの字型に組んで使用します。
まずは1組の表裏。


以前作った足型があるので合わせるとこんな感じです。
型の方が少し長いのは高さが違うからです。


足は2組を欠き合わせて組みます。
もう一組の足です。

足も辺材の白太を含んでいませんが、木目には濃淡があり、均一な濃さではありません。
この濃淡のある木目もウォールナットの特徴とも言えます。

まだ、無塗装の状態なので、全体的に薄く見えますが、
オイル塗装をすると濃い、いわゆるウォールナット色になります。

タグ：ウォールナット テーブル

ウォールナットのビーン型テーブルその①

今回は受注品のウォールナットのテーブルを作ります。

天板の形はこのようなビーン型です。

巾130ｍｍ、奥行き800ｍｍ、高さは600ｍｍです。

ウォールナットの皮に近い部分の辺材は白っぽく、

通常は製作する上で、それらがところどころ入ってしまうのですが、

今回はその辺材を排除し、色の濃い芯材部分のみを使用します。

辺材も、経年変化で色は濃くなってゆきます。

用意した板から部材が取れる板を選び出します。

辺材が少ない板を選んだつもりですが、削ってみないとはっきりとはわかりません。

板から部材を切り出してゆきます。

丸鋸で長さに切り、バンドソーで大体の巾に切ります。

部材がそろいましたが、少し辺材が含まれてしまったので、もう2枚板を出して木取りました。

天板用の部材です。両面少し削ってあります。

辺材を省いていると板の巾が狭くなってしまうので、7枚接ぎになりました。

辺材は入っていないのですが、木目によって濃淡があります。

オイルを塗った仕上がりはもっと濃い色になります。

天板の裏側です。

裏側にも辺材が入らないようにしています。

かなり贅沢な取り方です。

これから。厚みの30ｍｍまで様子を見ながら少しづつ削ってゆきます。

変型テーブルその③・デスク＆チェアその③・ダイニングチェアその②

全部完成しているので、あとはまとめてお届けします。

テーブルの足を長さに切ります。

足の長さの冶具に足を添えて、

長さ位置に印をつけて、手のこでまっすぐ切ります。

きれいにカットできました。

3本の足を塗装します。

天板を裏返してバランスの良い位置に足を取り付けます。

完成です。

お客様のお宅に納品しました。

お手持ちの椅子は肘掛をテーブルにかける事が出来ます。

次はデスク＆チェアです。

デスクに天板を取り付け、チェアに塗装をして、座面を付けて完成です。

まずはデスクをショールームにて、

引出を引き出したところ

後ろ側はこんな感じです。

チェアです。

デスクの前にチェアを置いてみました。

お客様のお宅に納品しました。

整体をされるお部屋の事務デスク＆チェアです。

レディースオステオパシー良快です。

女性専門の整体です。整体師の方も女性なので安心です。

最後にダイニングチェアです。

デスク＆チェアのチェアとほとんど同じなので過程は割愛します。

栗のダッチプルテーブルと合わせてみました。

ベンチに置いたクッションと同じ柄です。

ショールームでご覧いただけます。

デスク＆チェアその②

デスク＆チェア続きです。

デスクの脚部分の塗装を先にしました。
接着剤の付く部分にはマスキングをして塗料は塗りません。




引出用のスライドレールを付け、組み立てます。


ほぞ穴に接着剤とドミノチップを入れます。


組み立てて、クランプで圧着しました。


圧着後クランプを外し、仕切り板を取り付けます。


引出の入る内寸を測り、引出しの中箱を組み立てます。


次に天板をはいでゆきます。
5枚接ぎの板の内、まず2枚と、3枚を接ぎ合わせます。
ビスケットの穴に接着剤とビスケットを入れてゆきます。


組立機で同時に圧着。


引出の中箱にスライドレールのインナーレールを付けて仕込みます。


引出の面材の板とつまみを塗装します。


2枚接ぎの板と3枚接ぎの板を同じように接ぎ合わせます。




引出の面材を中箱の前板に取り付けます。


完全スライドレールです。


天板の仕上げをします。


塗装はベーシックオイルとグロスオイルの重ね塗りです。


次にチェアです。
座面の生地貼りが出来てきたので、仮組をしました。
まだ、脚や背もたれは成形していません。


脚と背もたれを成形し、面取り、サンディングをして組み立てます。


ほぞ穴に接着剤と手作りのドミノチップ、ダボを入れます。


後脚を組み立てました。


前脚も同じように組み立てます。


後脚と前脚を無垢板でつなぎます。






もうすぐ完成です。

タグ：デスク チェア