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空 2011.8生まれ    すず 2009.7生まれ   おちゃめ 1997.7~2016.12

庭木が家具になるまで=その⑥ ろくろ職人との出会い [想いを形に]

荒木取りの資料を元に、作る事が出来るダイニングテーブルとサイドテーブルのイメージ図を
お客様に送りました。

ダイニングテーブルは肉桂だけでは足りずに柿も多く取り入れる事になりました。
それでも巾は80㎝~85㎝しか取れそうもありませんでした。
ダイニングテーブル.jpg

サイドテーブルは小さいので天板は肉桂で取れそうでしたが、脚の部分は皆柿になりそうです。
サイドテーブルイメージ.jpg

サイドテーブルサイズ.jpg

これで、今回製材した材はもうほとんど残っていません。

荒木取りした残りの板から肉桂、柿、ザクロの3種類のサンプル材を無塗装でお客様にお送りしました。
肉桂はほのかにシナモンのようなニッケの香りがします。

肉桂を削ると工房中がシナモンの良い匂いに包まれました。

さて、家具はこちらで作りますが、小物は誰かに作ってもらわなければなりません。
知り合いのろくろ加工をする木工家に聞いてみたところ、柿は扱ったことが無いので、
できるかどうかわからないとの事でした。

ネットなどで調べて柿などの製品も作っているという
南木曽町のろくろ職人のサイトを見つけて電話をしてみました。

すると加工できるかどうか見てみないとわからないので、
材料を持って来てくれとの事でした。

3月5日、軽トラに残りの柿の丸太を積んで南木曽町まで出かけました。
同じ長野県でも南木曽は結構遠く、高速を使わずに行ったので、
2時間ほどかかりました。

使えればよいなと思っていましたが、南木曽町に着き、
材を見せたところ、全体的に小さく、割れや老けも結構あるので
加工は難しいと言われました。

電話で聞いた時はもっと大きな丸太だと思ったそうです。
実際、工房を見せてもらいましたが、
輪切りにされた材料はみな直径が30㎝も40㎝もあるような物ばかりでした。

小さい物でも良いので、何とかならないかとお願いしても快い返事はもらえず、
がっかりして帰路に着こうとした矢先、
一緒に行った妻が近くの「箸」と書かれた看板を見て、そこに入ってみたいと言い出しました。

IMG_3152.JPG

中に入るとおびただしい数のいろんな種類の箸がおいてありました。
IMG_3153.JPG

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せっかく南木曽まで来たのだからマイ箸を買いたい、と妻は箸を選び始めました。

対応していただいたのは気のよさそうな小柄な奥さんです。

「箸は試してみなくちゃ。」と、1膳づつセットにしてある沢山の箸を束ねた紙から出してくれ、
豆やボタン、木片などをつまんで試してみました。
不思議な物で箸なんてどれも同じと思っていましたが、
箸によって全然使い心地が違うのです。

何回も何回も試して、ようやくお気に入りの箸をそれぞれ選びました。

店の中には箸だけでなく、小皿、大皿、箸置き、スプーン、木ヘラ、ボタンまで並んでいました。
ろくろ細工でなくても、箸などの小物なら作れるかも、と思い立ち、
お店の奥さんにダメ元で、

「柿の丸太を車に積んでいるのだけれど、これで何か作れないか。」と尋ねました。

「箸は私が作っているけど、ろくろは主人がやっている。」と
奥さんは早速ご主人を呼んできてくれました。

やってきたのはとっても陽気でおしゃべりなご主人。
それがろくろ職人、堀川敏郎さんでした。
この出会いがなければ、軽トラに乗せられた丸太たちは

2度と日の目を見る事は無かったと言っても過言ではありませんでした。

柿の丸太でどんな小物が作れるか、に続く


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猫爺

南木曽までの遠出が無駄にならなくて良かったですね。
by 猫爺 (2016-09-09 21:30) 

kizuchi

猫爺様
ありがとうございます。本当に助けに舟でした!
by kizuchi (2016-09-10 00:38) 

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